小児歯科治療
小児歯科治療
お子さんの歯をむし歯菌から守る取り組みをご紹介します。
歯磨き指導
お子さんがひとりで上手に磨けるよう、歯科衛生士が正しいブラッシング方法をわかりやすく指導します。
ただ、小学校高学年の児童でも、お口の汚れの半分しか自分で磨くことができないといわれています。お子さんが歯磨きをしたあとは、必ず仕上げ磨きをしてあげてください。
フッ素塗布でむし歯を予防
生えたての歯は、弱く虫歯になりやすい状態です。ただ、フッ素がより効果を発揮するのもこの時期の歯です。生えたての歯にフッ素によるケアを行うことで、より効率的なむし歯予防につながります。
フッ素の効果
①エナメル質の結合を硬くし、歯を強く(対酸性増強)します。
②初期のむし歯を修復する「再石灰化」を促進します。
③むし歯菌の活性を抑制するという3つのむし歯予防の効果があります。
フッ素の安全性について
歯科で扱うフッ素は、安全性に配慮した濃度のものを使用します。海外などに比べ、日本のフッ素はかなり薄いので、より安全性が高いといえます。安心して受診ください。
フッ素を効果的に作用させるには、定期的な塗布がかかせません。生えたての歯に長くとも6ヵ月、できれば2~3ヵ月間隔で最低4回以上は継続して塗布しましょう。その後も、永久歯が生え揃うあたりまでは継続するのが理想です。
歯を削ることなくむし歯を予防できるシーラント
奥歯の噛む面には溝があり、むし歯ができやすいところです。ここにプラスチックの樹脂をつめることでむし歯を予防する方法がシーラントです。
奥歯の溝は中の方で深く広がった形をしており、乳歯の溝の形はとても複雑です。この溝の中に食べかすやプラークがたまると歯ブラシが中まで届きにくく、とってもむし歯になりやすいのです。最初の永久歯である6歳臼歯は、特に深い溝があるので注意が必要です。
ただし、この樹脂は剥がれることもありますので、定期的に検診をする必要があります。シーラントを行ったからといって、必ずしもむし歯ができなくなるというものではありません。
定期的な検診
こどもの歯は大人の歯に比べて歯質が弱いのでむし歯になりやすく、すぐにむし歯が進行してしまいます。そのため、3~6ヵ月の定期検診でむし歯のチェックを受けることをおすすめします。特に歯が生え変わったばかりの歯は弱いのでしっかりとチェックしましょう。
笑気吸入鎮静法について
治療を嫌がるお子さんや恐怖心が強い方でも歯科治療が受けられるように、小さなマスクを鼻に取付けて笑気ガスを吸入する、「笑気吸入鎮静法」という吸入麻酔を行っています。感覚を鈍らせることでリラックスして歯科治療を受けていただける麻酔方法です。
笑気ガスが治療への不安や恐怖を和らげます
笑気ガスを吸入すると5分ほどで鎮静状態になり、体が温かくなって手足の先がぴりぴりしてきます。患者さんの表情が穏やかになり、問いかけに対し反応が鈍くなった段階で治療を開始します。
全身麻酔ではないので意識はありますし、まったく痛みを感じないわけではありませんが、笑気を吸入している間は治療の痛みに対しても鈍感になります。歯を削る不快な音や局所麻酔の注射の痛みもあまり気にならなくなり、精神的にリラックスした状態になります。